個人事業主が知っておきたい確定申告での節税方法

個人事業主にとって、確定申告とは1つの大きなイベントのようなものです。それによって年間の税金が決定するわけですから、嫌でも無視はできません。

その確定申告において、最も気がかりなのが「節税」です。いかに節税できるかで、納める税額は大きく異なります。

誰しもが「少しでも節税したい」と考えるのは当然のこと。

ですから、税制上のルールを踏まえつつ、可能なかぎり節税はしたいところではあります。

しかし正直、どうやって節税すればいいのか分からない人も多いはずです。

今回は、個人事業主(自営業やフリーランスなど)の方向けに、節税につながる具体的な方法を紹介したいと思います。

大前提として青色申告する

確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。白色申告は比較的手間がかかりませんが、節税するのであれば青色申告がおすすめです。

青色申告の場合、「青色申告特別控除」というのが適用され、65万円の控除が受けられます。つまり、青色申告にするだけで、所得から65万円が控除されるのです。

これによる節税効果は非常に大きいです。

ただし、会計をする年の3月15日までに青色申告申請をしなければいけません。また、年の途中で事業を始めた場合は、事業開始日から2ヶ月以内に青色申告申請を行う必要があります。

申請をしないと青色申告はできないので、その場合は白色申告し、次の年から青色申告に切り替えることをおすすめします。

小規模企業共済に加入する

個人事業主が行う節税方法として、「小規模企業共済」に加入するのも一つの手段になります。

小規模企業共済とは、将来のための積み立てのようなもので、毎月自分で決めた金額を貯金代わりに積み立てていくことができます。

この小規模企業共済のメリットは、毎月積み立てた金額が控除の対象になるという点です。

たとえば、毎月5万円を小規模企業共済に払うとすると、年間で60万円になります。この金額が所得から控除されるので、その分、当然税金も安くなります。

さらに、将来積み立てたお金を受けることができるので、手元に残して課税対象になるよりは、小規模企業共済に払い、積み立てしつつ、節税対策を講じるのは非常に賢い方法です。

個人型定拠出年金を支払う

個人型定拠出年金とはその文字どおり、個人で加入できる年金制度のようなものです。

個人事業主の場合、国民年金に加入しますが、正直、それだけの積み立てでは老後の生活は成り立ちません。

そのような場合に備え、保険的な役割を果たすのが「個人型定拠出年金」です。

これも積み立てのようなもので、支払った分は所得から差し引かれるため、節税効果があります。

ただ、個人型定拠出年金は株式投資という側面もあるので、「損失が出る可能性がある」と心配する人もいるのは確かです。

しかし、定額預金への振り分けができたり、国債への振り分けもできたりすることができます。そのため、運用の仕方によっては元本保証に近いイメージで資金を積み立てていくことが可能です。

ふるさと納税を利用して住民税を支払う

一時、世間を賑わせた「ふるさと納税」。実はこれも節税対策として有効です。

ふるさと納税とは、住民税を納める地域を全国から選ぶことができます。さらに、住民税を納めた地域から、返礼品というかたちで何割かが還付されます。

通常の場合、住んでいる地域に住民税を納めても、何のバックもありません。

しかし、ふるさと納税を利用することで、納税額の何割かにあたる「商品」が送られてきます。つまり、商品分の金額が還付されているのと同じことになります。

返礼品はたくさんあるなかから選べます。日用品などを選べば、普段の出費を抑えることができます。また、特産品などを選べば、還付される税金でちょっと贅沢するようなものです。

課税額が直接的に減るわけではありませんが、間接的な節税効果は高いです。

レシートがないものでも経費にできる

経費計上するには「領収書」がつきものです。そのため、「領収書がなければ経費計上できない」と考えてしまいがちです。

しかし、なかにはレシートが手に入らない支出もあります。たとえば、自販機でジュースを買った場合、また電車の切符代などです。あるいは、会食や飲みの場で割り勘上した場合、領収書が手に入らないケースも考えられます。

そのような場合、「領収書がないから経費にできない」とあきらめてしまうのはもったいないです。

そういうときは、レシートを自分で発行してしまえば良いのです。

それが、いわゆる「出金伝票」です。

この出金伝票に、いつどこで何にお金を使ったか、その内容を詳しく記入できる書式になっています。レシートがない場合は、自分で出金伝票にその内容を記載し、レシートとして扱うことができるのです。

この方法さえ知っておけば、今まで経費計上するのを諦めていたものでも、すべて必要経費として算入することができます。

ちなみに、出金伝票は100均でも売っています。すぐに手に入れ、少額でもその都度経費計上していきましょう。

補足ですが、取引先などと関連した冠婚葬祭にかかった祝儀や香典費用なども、この出金伝票を使って経費計上できます。

できるだけクレジットカード払いにする

クレジットカードも間接的な節税対策になります。

普段、さまざまな出費をします。事業関連から普段の買い物まで、それらをすべて現金で払うのはもったいないです。

なぜなら、クレジットカード払いにすることで、ポイントが貯まるからです。

ですから、経費などの支払いも、できる限りクレジットカード払いにすることで、税金が直接返ってくるわけではありませんが、「ポイントが貯まる」という形が還元されることになります。

これも一種の節税だと思います。

おわりに

個人事業主にとって節税対策は命綱といっても過言ではありません。

ただ、経費として使った領収書をせかせか集めるだけが節税ではありません。

ここでの内容を参考に、間接的な節税対策は意外とたくさんあります。ある程度経験をして知恵が必要になる部分もありますが、取り入れれることは積極的に採用してもらいたいと思います。